※本記事は2019年10月27日に、当サイト管理人が個人ブログに投稿した記事です。
一部更新していますが、時代背景や考え方、情報などが古くなっている可能性があります。ご容赦ください。
こんにちは!
先日、モザンビークで活動している青年海外協力隊の方が、モザンビークの医療事情について非常にためになる情報をFacebookで紹介していました。
今まで
「モザンビークは医者のレベルが低い。そのため、公立病院へ行くと何でもかんでもマラリアと診断される」
という考えを持っていました。しかし、彼の現場情報を聞いて考えが変わりました。
ぜひ多くの人にこの情報を共有したい!ということで、今回は本人に承諾を得て、ブログで彼の投稿文を紹介します。
モザンビークのマラリア診断
隊員SさんのFacebook投稿文を、以下に引用します。
モザンビークの病院事情
モザンビークの医療事情 ーモザンビーク協力隊員Facebookページより
周辺国と比べても医療のレベルは低いと言われているモザンビークです
健康管理担当やら他の隊員やらから色々と聞きます....
ただ、実際病院の検査室を見ていると、そんなに悪くない印象です。
もちろん日本と比べたら全然ですが、思ってたよりちゃんとやってるなという印象。
マラリアって判定が出た全ての標本を見てますが、たしかに全てにちゃんとマラリアがいます
機械での血液検査は毎朝精度管理を行って、値が変な時は再検査をしたり、最悪どうしようもない時はその日の検査自体を中止したりしています。その後、患者の検査をします
マラリアじゃなくてもマラリアって判定されるのは、医師のレベルの問題よりもアフリカならではの事情があるのかなと。
外来では毎日50〜100人位の血液で標本を作り、全てマラリア検査をしますでも実は、マラリアが見つかるのは毎日1人いるかどうか位。(救急や小児は結構いるけど)
というのもマラリアの薬が簡単に手に入るので、みんな薬を飲んでから病院に来るので、病院に来た時には一時的にマラリアが少なく、検査で見つけにくい時。ホントに怪しい患者には、顕微鏡検査と一緒にキットを使った検査もします。これは+か-で出るので、早くて便利。ただ、キットは値段が高いので、全員は出来ません。
って理由があるので、検査で陰性でも患者の状態からマラリアだって診断せざるを得ない状況なのかなぁと。それをただ、「レベルの低い医者に、勝手にマラリアにされた」とか、「医療事情の悪いアフリカだから医者もテキトー」って済ますのは違うなって思った。
それに、みんな向上心がある。
医師も検査技師も、キューバで研修をしていたという人が結構いる。(キューバは医療先進国で日本よりレベルが高い)
また、学生といえどみんな何年も働いたあと、上級資格を取るために学校に入り、今に至っている人ばかり。
ちなみに俺が1番年下笑
もちろん全ての病院がこうではないだろうし、色々問題やトラブルがあるのも事実。学生のレベルも低い。
でも、学生も技師も医者も、患者のためになりたい、患者を助けたいってみんな言ってた。
苦しんでる人を助けたいって気持ちは世界共通なんだなって思った
写真は、日本では教育や研究の現場では見ることが出来ても、医療の現場ではほとんど見られないマラリアさん顕微鏡画像をスマホで撮るのは難しい
〜以下略〜
まとめ:医療レベルが低いのは、現地の事情が大きく影響している
彼の投稿文を読むと、「医療レベルの低さ=医者レベルの低さ」ではないことがわかる。
医療レベルが低いのには様々な理由がある。例えば
・病院の数
・医療設備の質
・医療薬の入手難度
・医者の数
といった複合的な面で、モザンビークはまだ十分な医療レベルに達していない、と言えるだろう。
医者自体のレベルが全体的に低い、という指摘もあるかもしれないが、モザンビークでも医者になるのは相当難しい。
モザンビークで『アシャンテママ』を運営する栗山さやかさんは、現地で医療技術師の資格を取得した。
ブログを読むと、資格取得がいかに大変なのかが伝わってくる。
医療技術学校 | プラ子旅する〜まだアフリカです。
purako.jugem.jp
アフリカ=医療レベルが低い=医者がいい加減、といった見方をしていた自分は、今回の協力隊員の記事を読んで、考えを改めた。
多くの方にこの記事が届くことを願います。
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